生命保険「終身保険の解約返戻金」
解約返戻金のしくみ
終身保険は、保険料払込期間満了時近く、あるいは満了時を過ぎて解約すると今までの払込済みの保険料を超えた解約返戻金が支払わられることがよくあります。
保険料の払込期間を過ぎて保険料を支払わなくなっても、解約返戻金は増えていきます。
終身保険は、貯蓄性のある保険です。
30歳男性が保険金額1,000万円、保険料払込期間60歳の終身保険に加入したケースの解約返戻金の目安を以下に紹介します。
10年後
10年後の解約返戻金は、以下になります。
- 払込保険料の総額は2,485,200円
- 解約返戻金は2,134,000円(返戻率85.9%)
20年後
20年後の解約返戻金は、以下になります。
- 払込保険料の総額は4,970,400円
- 解約返戻金は4,599,000円(返戻率92.5%)
30年後
30年後の解約返戻金は、以下になります。
- 払込保険料の総額は7,455,600円
- 解約返戻金は7,447,000円(返戻率99.9%)
40年後
40年後の解約返戻金は、以下になります。
保険料払込期間は満了しているので払込保険料の総額は同じですが、解約返戻金は増えています。
- 払込保険料の総額は7,455,600円
- 解約返戻金は8,275,000円(返戻率111.0%)
定期付終身保険の定期保険の解約返戻金はない
定期付終身保険の解約返戻金は、終身保険部分(主契約)についてのみで、保障を手厚くする定期保険特約部分の解約返戻金はないのが基本です。
定期保険料特約のつかない終身保険で保障を1億円とすると月額保険料は17万円近くの高額保険料になります(その分、解約返戻金は大きくなります)。
高額(例えば1億円)の保障をつけて保険料を安くしたい場合は、高額保証期間(60歳か65歳ぐらい)に定期保険特約のついた定期付終身保険がオススメです(終身保険に比べると解約返戻金は少なくなります)。
毎月の保険料を安くしたい場合は!!
終身保険部分(これを主契約と言い、終身保険につける定期保険部分は特約と言います)の保険料保払込方法には、以下の3つがあります。
- 保険料が変わらない平準払込
- 最初は安くその後は高くなるステップ払込
- 一生涯同額の保険料を払い込む終身払込
30歳男性の場合、払込期間が有期の平準払い込みは、一生涯払い込む終身払込に比べて、保険料は3割ぐらい高くなります(契約条件により変わります)。
ステップ払込の保険料は、平準払込に比べ最初の期間は低く、その後は高くなります。
払い込む保険料の総額は、ステップ払込が平準払込に比べて大きくなります。
保険金が同じなら、解約返戻金は平準払込がステップ払込より大きくなりますが、保険料払込期間を満了すると同じになります。
- 終身保険を解約するとある程度高額の解約返戻金が戻ります
- 保険料の払込期間をすぎると通常払込済みの保険料より高額になります
- このため、終身保険は万一の死亡保障と老後資金作りにも役立ちます