若年性認知症「働けなくなっても生活に希望」

 

若年性アルツハイマー型認知症の発症

若年性認知症の方は、勤務中に以下のような異変が始まるようです。

 

このような状況が続くので、休職し病院で診察を受けるが回復しないので、事務職は無理と判断され現場要員として復職するケースが多いようです。
配送業務の場合、最初のうちは配送業務は特に問題なく業務を続けられますが、だんだんと配送先を見つけるのに時間がかかり迷うようになり、CT(コンピュータ断層撮影)などの診断で脳に萎縮が見られアルツハイマー病などの認知症を告知されることになります。

認知症の告知は、まったく予想していなかった診断で頭が真っ白になり何も考えられなくなります。
現場では回復することがなく、もう仕事を続けられないと会社を退職することにつながります。

記憶が続かず動作に時間がかかるようになっても、仕事を続けられなくなったと認識して退職を決断できるのは、その時点では正常の判断がまだできていることが分かり、本当に退職する必要があるのか迷うところです。

 

若年性認知症患者の生活

51歳でアルツハイマー認知症と診断された方の手記を見ると、想像されるほどの心配はないようです。
この方は、比較的大きな(労働組合のある)製造会社の従業員で独身であることから退職金と障害年金で生活には不自由がないようです。

退職して一人暮らしができるようになったのは、認知症の始まった頃キリスト教に入り洗礼を受けて教会活動を続けていたことや認知症のシンポジウムや活動に積極的に参加し、認知症患者の生き様に勇気を得られたことのようです。
一人で悩んでいると悪く考えるようになりますが、認知症の人たちが明るく生活しているのを見ると自分もできるように考えるようになります。

 

認知症になると生活が大変になり困ることが増えていきます。

 

記憶がなくなり、動作に時間がかかるようになりますが、その時点での判断はでき生活はできるようです。
認知症になり記憶がなくなり、操作が遅くなっても、メモや活動を1つに絞るなどでゆっくりと補い生活していけそうです。
加えて重要なのが一人でなく活動に参加することにあるようです。
身近な活動の場は、地域包括支援センターやボランティアなど多くあります。

 

ITの活用

認知症を認識しているかに関わらず、おぼえていないことを認識すると人はメモを取るようになります。
問題になるのは、メモを忘れたり、どこにおいたかわからなくなることです。

これを改善するには、携帯(スマホ)やパソコンが役に立ちます。
入力が困難になっても音声録音や写真を撮れます。
また、音声操作も現実的なっています。
そして、GPSで所在位置がわかり(当人、家族ともに)マップと音声ガイドで迷っても目的地や家に戻れることもできるようになると思われます。

ITの活用は、認知症患者の有効なツールになります。
現状ではまだ、認知症の方に十分役に立つとは言えませんが、音声、カメラ、AIの進展により、一人で外に出たり、生活が容易になると期待できます。

自動車の自動運転を考えると、そう遠くない将来自動運転付電動車椅子が期待できそうです。
そして、自動運転車とコラボしてどこにでもいける、どこからでも帰れる時代が来そうです。

多くの人が対象になる認知症にかかると、大変のイメージがあります。
周囲や家族にとっては、見守りや介護で時間や手間が取られる現実があります。
一方で、認知症の方にとっては、記憶がなくなり悩んだり、ものが探せず、また道がわからなくなるなど困ったりしますが、寝たきりや苦痛とは無関係で、ITやAIなどの技術の進歩で恐怖の世界ではなくなると期待できます。

  • 若年性認知症について家族の生活の備えを紹介してきました
  • 認知症になるとどうなるかを知っておくと不安も安らぎます
  • 以前とは変わりますがゆっくりとした生活を続けていけます

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