払込保険料の戻る医療保険「加入前に保険料確認」
加入前の保険料の確認
年齢が上がるに連れて周辺に入院する知り合いも増えてきます。
保険はリターンを期待しないで万一に備えるのが基本ですが、保険を使わない場合には保険料が戻るのは魅力的です。
前回紹介した記事に「年齢別入院者数」を記載しています。
これを見ると、当然と言えますが、年齢が上がるにつれ入院者数が増えています。
特に60歳代から大きく増えています。
この点から見ると、以下が有利そうに見えます。
- 保険料の安い早い時期に保険に加入
- 入院が大きく増える60歳でそれまでに払い込んだ保険料が戻る
- その後も保険料は一生変わらない
しかし、以下の検討も必要です。
- 戻る可能性も大きいが保険料が高くなる
- 払い込んだ保険料が戻った後も(比較的)高い保険料が続く
保険料の比較
東京海上日動あんしん生命の保険を例に取り、払込保険料が戻るケースと戻らないケースを比較してみます。
- 一定時期までの保険料の戻る(可能性のある)「メディカルKitR」
- 掛け捨ての「メディカルKit NEO」
保障内容
以下の保障内容で比較します。
- 保険期間・保険料払込期間終身
- 入院給付金日額5,000円
- 手術・放射線治療給付金2.5万円または5万円
- 先進医療特約支払限度額通算2,000万円
- 3大疾病入院支払い日数無制限(NEOは日帰り入院給付金5万円あり)
「メディカルKitR」の月額保険料の例
- 30歳男性の保険料3,579円で、60歳の保険料還付1,182,600円
- 40歳男性の保険料4,109円で、60歳の保険料還付894,000円
- 50歳男性の保険料5,954円で、70歳の保険料還付1,303,000円
「メディカルKit NEO」の例
- 30歳男性の保険料1,809円
- 40歳男性の保険料2,479円
- 50歳男性の保険料3,549円
80歳までの払込保険料の比較
80歳までの払込保険料を比較します。
「メディカルKitR」は保険料の還付を受ける60歳(50歳で加入は70歳)まで保険を使わない(健康還付給付金)ケースでの比較です。
それぞれの加入時から80歳まで生存した場合の払込保険料の総額を計算します。
「メディカルKitR」は、払込保険料から払い戻される健康還付給付金を差引いた額です。
- 30歳男性「KitR」964,800円で「NEO」1,085,400円
- 40歳男性「KitR」1,078,320円で「NEO」1,189,920円
- 50歳男性「KitR」840,440円で「NEO」1,277,640円
まとめ
「メディカルKitR」で健康還付給付金を受ける年齢まで保険を使わない前提とすれば80歳までに払い込む保険料の総額は、健康還付給付金を受けない「メディカルKit NEO」よりも少しですが少額になります。
80歳より前に死亡すると保険料の払込期間が短くなるので「メディカルKitR」が有利になります。
逆に80歳を超えて長生きすると「メディカルKit NEO」の方が払込保険料の総額は少なくなります。
健康還付給付金を受取るまでに保険を使うと使った金額が減額されます。
結果として、60歳あるいは70歳まで保険を使わなかった高齢者は多いと思いますが、保険を使うと健康還付給付金が減額するので、払い込む保険料の総額は大きくなります。
掛け捨てでない(健康還付給付金を受取るまで)健康保険は魅力的ですが、単純にメリットがあるとも言えないことに注意が必要です。
- 一定時期(60歳〜70歳)まで保険を使わないと払込保険料が全額戻ります
- 払込保険料が戻ってもその後の保障は続き保険料も同じです
- 一定時期(60歳〜70歳)内に保険を使うとその分減額されます