注目される医療保険
公的医療保険
公的医療保険には、以下の2種類があり、だれもがどちらかに加入します。
地域保健「国民健康保険」
地域保健は、都道府県が運営する国民健康保険のことです。
2016年年度までは、市町村で運営していましたが2018年年度からは都道府県ごとに変わりました。
2016年年度までは、保険料は市町村単位に決まっていましたが2018年年度からは、都道府県単位に決まるようになり、保険料が安くなる地域と高くなる地域がでています。
東京都で言えば、一般に区部で安くなり市町村で高くなります。
主な保険給付には、以下があります。
- 病気やケガをした時の医療費の自己負担が3割
- 月額医療費の負担の上限を決める高額療養費制度
- 出産や死亡したときの給付
被用者保険「健康保険」
被用者保険は、会社員や公務員が加入する健康保険で、以下の2種類があります。
- 主に中小企業が参加する全国健康保険協会が運営する健康保険(協会けんぽ)
- 主に大企業の健康保険組合が運営する健康保険
主な給付内容は、地域保健の国民健康保険と同様ですが、国民健康保険にない傷病手当金があります。
傷病手当金は、以下の場合に最大1年6ヶ月間、給与の3分の2を支給されます。
- 仕事以外で病気やケガの療養のための休業(仕事では労災保険が適用)
- 療養期間中仕事に就けなく、この間給与の支払いがない
- 連続する3日を含む4日以上仕事に就けない
仕事に就けないときの生活費に備える就業不能保険に人気がありますが、被用者保険の加入者は、1年6ヶ月までの備えはできます(これよりも長期間の保障になります)。
特約型の注意点
一般に独立型医療保険が特約型の医療保険に比べて、保険期間と保障内容が手厚くなっています。
特約型の医療保険は、保険期間の終了に注意が必要です。
- 生命保険主契約の終了や保障期間が80歳までなど保障が有期
- 高齢になると加入が困難(独立型医療保険への加入は可能)
- 主契約が終身保険でも特約は保険料払込期間までが多い
- 主契約を以降の保険料の払込なしの払済保険や延長保険変更したとき
- 保険金の支払を受けたとき(家族の保障がなくなる)
独立型の健康保険も保障が終身でなく有期が多いいのですが保障期間が長く(一般には更新)設定できます。
特約型で保障を継続できますが、保険料は高くなります。
30歳男性が定期付終身保険に加入していて、60歳払込満了時に医療保障を継続(一括前納)する場合の保険料の例を示します。
- 60歳から80歳までの一括前納保険料は約101万円(年払いだと約5.6万円)
- 60歳から終身保障の一括前納保険料は約157万円
高年齢時からの加入は、一般に保険料が高くなります。
払込む保険料の総額を少なくするには、若いうちに保険料の変わらない(更新型でない)独立型の医療保険に加入するのが効果的です。
新型の医療特約
医療保険の基本の保障は、入院と手術です。
最近以下のような新型の医療特約が発売されています(これ以外にもいろいろな特約があります)。
3大疾病保障特約
保障内容を以下に示します。
- がん(かかったときに一時金)
- 脳血管疾病(一定期間以上の就労不能期間)
- 急性心筋梗塞(一定期間以上の就労不能期間)
疾病傷害特約
病気により一定の身体障害になったときに保障されますが軽度の障害では保険金は支払われません。
重度慢性疾病保障特約など
高血圧症、投入病などの重度の慢性疾病等を保障します。
がんは対象外で、慢性疾病でも一定の状態に該当する必要があります。
- 医療保険は生命保険の特約で加入していましたが独立型に人気が出ています
- 基本保障に加えて保障を手厚くする新型の医療特約の発売が増えています
- 保険料の払込期間が60歳まで、保障は一生の終身医療保険に人気があります