古いがん保険にプラスする 損保ジャパン「リンククロス コインズ」
先進医療
先進医療は公的健康保険の対象にするかの候補治療方法で厚生労働大臣が指定し、平成30年5月1日で90種類あります。
先進医療は健康保険の医療よりも先進の治療法と思われがちですが、健康保険対象と認められると先進医療から外れて健康保険の対象になる健康保険の対象になる前の治療法です。
先進医療に関わる費用(通常の治療費を除いた費用で技術料と言います)は、で厚生労働大臣から指定を受けた医療機関で決め、全額自己負担で以下に示すように高額(数百万円)になるケースがあります(平成28年中央社会保険医療協議会資料)。
先進医療技術 | 技術料 | 入院期間 | 年間実施件数 |
---|---|---|---|
高周波切除器を用いた子宮腺筋症核手術 | 30万円 | 11.1日 | 145件 |
陽子線治療 | 276万円 | 8.8日 | 2016件 |
自己腫瘍・組織及び樹状細胞を用いた 活性化自己リンパ球移入療法 |
34万円 | 1.1日 | 81件 |
多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 | 55万円 | 1.2日 | 11478件 |
歯周外科治療におけるバイオ・ リジェネレーション法 |
6万円 | — | 277件 |
前眼部三次元画像解析 | 3,662円 | 0.4日 | 6,739件 |
先進医療の2015年7月1日からの1年間の実績は、以下に示すようになります。
- 先進医療技術数:100種類(2018年5月1日では90種類)
- 実施医療機関数:811施設
- 全患者数:24,785人
- 先進医療費の総額:約184億円
- 1入院あたりの先進医療分の割合:73.2%
古いがん保険の保障例
古いがん保険の保障例を以下に紹介します。
- 保障対象:保障内容はがんに限定(上皮内鍼生物や他の疾病は保障なし)
- 診断給付金(1回):200万円(65歳以上は100万円)
- 入院給付金:1日につき3万円
- 手術給付金:なし
- 通院給付金:20日以上の継続入院後通院したとき1日につき1万円
- 抗がん剤治療給付金:なし
- がん先進医療給付金:なし
- 在宅療養給付金:1退院につき40万円
- 死亡保険金:300万円(65歳以上は150万円)
- 死亡返戻金:30万円(65歳以上は15万円)
- 夫婦の保険料:月額8,560円(配偶者の保障内は本人の6割程度)
「リンククロス コインズ」
「リンククロス コインズ」は、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命が2017年9月から販売を始めた「先進医療」と「臓器移植」だけを保障する保険商品で正式名称は「臓器移植医療給付金付先進医療保険」です。
月々500の保険料でネットを通して契約できます。
販売会社は加入層を30〜40歳代と想定していたそうですが、50〜60歳代の加入も多く親子・夫婦・家族などで同時加入する例が増えているとのことです。
古いがん保険はそのままに、高額な費用が予想される先進医療に年齢・性別にかかわらず月々500円で加入できることからニーズが高いようです。
「リンククロス コインズ」の保障内容と契約条件を以下に示します。
- 先進医療の技術料を通算2,000万円まで保障
- 対象となる先進医療治療を受けると1回につき5万円
- 所定の臓器移植手術を受けると1,000万円保障(国内の医師の診断・紹介で海外も対象)
- 保険料は年齢・性別にかかわらず月額500円
- 契約年齢は20歳〜69歳
- 保険期間・保険料払込期間は1年(一生涯自動更新可能)
通常のがん保険の先進医療特約の保険料は月々100円〜200円程度ですが、「リンククロス コインズ」はがん以外の先進医療にも適用(通常のがん保険はがんの先進医療にみ適用)され、臓器移植も対象になります。
69歳までに加入すると一生涯保障を受けられます(保険料の払込も一生涯)。
- 古いがん保険には先進医療特約がなく後でつけられません
- 解約して新しいがん保険に加入すると保険料が高くなります
- 先進医療と臓器移植に特化した保険が販売されています